モーリーのメモ

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モーリーのメモ

パネルを作る その2(完) - 材質・カメラ・照明・出力の設定:Blender

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 今回は、下記の記事の続きです。
mmorley.hatenablog.com
 
<今回やること!>

  • 作成した形状に材質(色等)を設定します。
  • カメラの位置を設定します。
  • 照明の種類と位置を設定します。
  • 背景を透過設定して、画像を出力します。
 
 『その1』の記事で形状を作成しましたが、画像として出力するには、材質・カメラ・照明等の設定を行う必要があります。思い通りに設定するのはなかなか難しいのですが、2DCGソフトでは難しい表現が作成出来ます。

使用環境

作成手順

Blenderを起動

 『その1』の記事の続きから作業します。
 ここから作業する場合は下記のファイルを使用して下さい。

 リンク先のページ内の『Raw』を右クリックして、『リンク先を別名で保存』をクリックするとダウンロードできます。
レンダリング結果を確認(レンダリング実行『F12』⇔作業画面に戻る『ESC』)しながら作業すると設定内容が把握しやすいです。
  1. Blenderを起動
  2. 『File』-『Open』をクリック
  3. 上記のファイルを選択し、『Open Blender File』をクリック

『3D View』の視点を移動

 視点を六角形のオブジェクトの真上にします。

  1. 六角形のオブジェクトを右クリックで選択
  2. Blenderの画面左下の『3D View』のメニューの『View』-『View Selected』をクリック
    f:id:mmorley:20160105175219p:plain

『3D View』の視点位置にカメラを配置

  1. キーボードの『control + option + 0』を押下
    (『View』 - 『Align View』 - 『Align Active Camera to View』をクリック)
    カメラを配置すると同時にカメラビューになります。

カメラを平行投影に変更

 今回はパネルの作成なので、パースのかかっていない平行投影にします。

  1. キーボードの『1』を押下し、『3D View』を正面図にする
  2. カメラを右クリックで選択
    f:id:mmorley:20160106133759p:plain
  3. 『Properties』ウインドウの『Data』タブの『Lens』を『Orthographic(正投影)』をクリックして選択
    画角(カメラに映る範囲)を広げたい場合は『Orthographic Scale』の数値を大きくします。
    f:id:mmorley:20160106141035p:plain

Lamp(照明)にトラッキング(追跡機能)を設定

 Lampが常に六角形のオブジェクトの方を向くようにします。

  1. キーボードの『7』を押下し、3DViewを上面図にする
  2. Lampを右クリックで選択
  3. キーボードの『shift』を押しながら、六角形のオブジェクトを右クリックして選択
  4. キーボードの『control + t』を押下し、『Track To Constraint』をクリック
    f:id:mmorley:20160106152127p:plain

    補足 Lampの向きは、Lampから伸びる破線で示されています。
    ラッキングするとLampを移動させても常に六角形のオブジェクトの中心を
    Lampが向くようになります。
    カメラを常に被写体に向けたい場合にも使える機能です。
    ラッキングは、トラッキングする側→される側の順に選択します。

Lampの位置を変更

  1. Lampを右クリックし、Lampだけを選択
  2. キーボードの『n』を押下し、数値パネルを表示
  3. 数値パネル上部の『Transform』-『Location』に下記のように入力
    • X:0
    • Y:6
    • Z:6
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  4. キーボードの『n』を押下し、数値パネルを非表示

Lampを面光源に変更

  1. Lampを右クリックで選択
  2. 『Properties』ウインドウの『Data』タブの『Lamp』の『Hemi』をクリック
    f:id:mmorley:20160106205313p:plain

レンダリングの背景を透明に設定

  1. 『Properties』ウインドウの『Render』タブの『Shading』の『Alpha』をクリックし、『Transparent』を選択
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    補助 デフォルトで設定されていますが、背景を透明にしてファイル出力するには
    PNG』等のファイル形式と『RGBA』のカラーモードを選択している必要が
    あります。
    これらは『Properties』ウインドウの『Render』タブの『Output』
    (上図右下)で設定できます。

六角形のオブジェクトの色を設定

  1. 六角形のオブジェクトを右クリックで選択
  2. 『Properties』ウインドウの『Material』タブの『New』をクリック
    f:id:mmorley:20160106183552p:plain
  3. 『Properties』ウインドウの『Material』タブの『Diffuse』の"色設定"をクリック
    f:id:mmorley:20160106184217p:plain
  4. 表示されたカラーボックスで色を設定
    • R:0.2
    • G:0.6
    • B:1.0
    f:id:mmorley:20160106185420p:plain
  5. 『Properties』ウインドウの『Material』タブの『Diffuse』の『Intensity(強度、明るさ)』を1.0に設定
    f:id:mmorley:20160106202137p:plain

レンダリングを実行

  1. キーボードの『F12(fn + F12)』を押下し、レンダリングを実行

    補足 Macbookの設定によっては『fn』が必要になります。
    『3D View』に戻るにはキーボードの『ESC』か『F11(fn + F11)』を押下します。

画像ファイルを保存

 レンダリングした画像をファイルに出力します。

  1. 『Properties』ウインドウの『Render』タブの『Dimensions』の『Resolutions』で画像のサイズを設定(今回はデフォルトのまま)
  2. 『Properties』ウインドウの『Render』タブの『Output』でPNGの出力先のフォルダを設定
  3. 『Properties』ウインドウの『Render』タブの『Output』の『Compression』でPNGの圧縮率を設定(今回はデフォルトのまま)
    f:id:mmorley:20160106213141p:plain
  4. キーボードの『F3(fn + F3)』を押下
  5. ”保存先のフォルダ”と"ファイル名"を入力し、『Save As Image』をクリック
     
    下図は出来上がった画像です。
    Gimp(画像編集ソフト)で余白を削除し、サイズを縮小しています。
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Blenderファイルに保存

 カメラや照明等の設定は流用できるのでBlenderのファイルに保存します。

  1. 『File』-『Save As ...』をクリック
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  2. ”保存先のフォルダ”と"ファイル名"を入力し、『Save As Blender File』をクリック

今回の成果物

 作成したBlenderファイルです。

あとがき

 手順には書いていないですが、材質・カメラ・照明の設定を変更する度にレンダリングを実行して確認しながら作業をしています。
 思ったとおりの色にするのは難しいので、Blenderでは灰色のまま出力して、Gimpで着色するのも良いかもしれません。